2024年3月期の経営成績について

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2024年3月期(2023年4月–2024年3月)の経営成績について次のとおり報告します。なお,経営成績(損益計算書),貸借対照表および製造原価報告書の詳細については,レルテックウェブサイトの2024年3月期決算報告書をご覧ください。

概況

2024年3月期と前期(2023年3月期)の経営成績を比較すると,下表のとおり,出荷額(売上高)は大幅に(約3割)減少し,営業利益は赤字に転落しました。なお,下表は経営管理に使用するため,2024年3月期決算報告書の損益計算書を直接原価計算に類似した形式に組み換えたものです。

この間,サプライヤー変更による材料費の,また人員削減による人件費の低減を図ったものの,売上高低下を補って営業利益を黒字化するには至りませんでした。

なお,限界利益率が前期の67.6%から65.3%に低下している理由は,既存治療器よりも低価格かつ限界利益率の低い「エムエスディreltec」が2023年6月に発売され,この売上が売上高に加わったためです。

課題

下表は2024年3月期と前期(2023年3月期)の売上高の内訳です。なお,下表には手作業による集計が一部含まれているため,前表と数値が完全に一致していません。

下表から,国内外ともに代理店への出荷額が低下していることが,中でも海外代理店への出荷額が顕著に低下していることがわかります。

レルテックは,国内代理店については,各代理店の高齢化進行に伴う活動性低下が大きな問題と考えています。国内代理店への2024年3月期の治療器出荷額のうち72%は既存顧客への優待販売や下取販売によるものであり,加えて72%のうち1/3は低価格の新製品「エムエスディreltec」であることから,販売しやすい先に販売しやすい製品を販売することに注力していることがうかがえます。既存顧客との関係継続は極めて重要である一方,より大きな労力を要する新規顧客開拓を並行して進めない限り売上は必ず低下し,レルテックの事業継続は困難になります。同時に,経営承継のための国内代理店の具体的な取り組みが進んでいないことは,将来の顧客に迷惑を及ぼすリスクやレルテックの経営リスクになっています。

以上の状況に対応するため,これまでレルテックは国内代理店開発に努めてきましたが,顧客の主なレルテック製品使途が標準治療に満足できない疾患への代替医療手段としての使用であり,かつ主力製品である医家向け医療機器の販売業許可取得が従前より困難になったことから代理店開発は難航していました。

海外では,各代理店の人脈を活用した販売が一巡したこと,販売価格が高額なことが出荷額低下の主な原因と想定しています。海外は国内と異なり既存顧客がおらず,新規顧客に向けた販売が中心になるため,一般に国内よりも販売が困難です。そのため海外代理店とレルテックが契約を締結した後,暫くの間は人脈活用とレルテック製品の特性で新規顧客を獲得できても,次第にその難易度が上昇すると考えています。また,海外の販売価格が国内よりも著しく高額であることも販売の障害になっていると考えていますが,レルテックは各国の法令を遵守しなければならないため,代理店の販売価格を拘束できません。

海外代理店については,レルテックの代理店契約の内容不備も現状を招いた原因の一つです。これまでレルテックは,海外代理店が各国の製品輸入登録費用を負担することを条件として,当該国の独占的輸入販売権を与えてきました。しかし海外代理店が輸入登録すると,当該代理店が当該国のレルテック法定代理人になってしまいます。このような場合,法定代理人を容易に変更できなため,当該代理店が販売不振に陥ったときの代理店見直しも困難になります。

以上のとおり,レルテックは,国内外ともに新たな販売チャンネルを整備・構築しない限り,売上の回復・成長は困難と認識しており,これが現在におけるレルテックの最重要経営課題になっています。

対策

現在進めている課題対応のための具体的対策は次のとおりです。

新製品の発売

レルテックの現在の主力製品は医家向け医療機器で,顧客の主な使途は標準治療に満足できない疾患への代替医療手段としての使用です。しかし前述のとおり,医家向け医療機器の販売チャンネル開発は難航しています。一方,レルテックは,その特性から,レルテック製品が健康の維持・増進,即ち保健にも適していると考えています。

以上のことから,保健を目的として,本年4月,現行の医家向け医療機器「レルテックMD21/MD11」を非医療機器化した電子供給器「HD21/HD11」を発売しました。HD21/HD11の非医療機器化は,レルテックMD21/MD11の付属品である絶縁マットを外し負電位治療機能を除くことによって実現しました。そのためHD21/HD11の本体の構造・部品はレルテックMD21/MD11と同一です。HD21/HD11には,保健目的に最適化するため出力電圧低下などの措置を加えていますが,電子供給性能はMD21/MD11とほぼ同等です。

HD21/HD11は非医療機器であるため,医家向け医療機器よりも販売チャンネル開発や一般消費者への情報提供に対する法令の制約が小さくなります。本年4月にレルテックのウェブサイトを刷新した目的の一つは,当社製品に係る情報を一般消費者の皆様に広く理解していただくことですが,これもHD21/HD11発売を機に実施しました。

HD21/HD11に引き続き,本年9月には「エムエスディreltec」を非医療機器化した「HsD」の発売を予定しており,この発売を,保健領域進出と販売チャンネル開発促進の基盤とします。

レルテックによる海外輸入登録および海外代理店との契約の見直し

現在,レルテックは次の観点から海外代理店契約の見直しを進めています。見直す内容は各国の法令などによって異なります。


(1) 独占的輸入販売権を非独占的輸入販売権へ変更
レルテックの費用で当該国の製品輸入登録と維持を行うことで,当該国において,レルテックが複数の非独占的輸入販売業者と契約可能にし,併せて独占的権利を持っていた代理店の契約も非独占的権利に変更した。

(2) 独占的輸入販売権を持つ代理店の最小購入数量義務の見直し
レルテックは,独占的輸入販売権を持つ代理店には相当量の年間の最小購入数量義務を課しているが,この数量を上方修正した。

展示会出展

非医療機器のHD21/HD11発売によって出展可能な展示会が著しく増加しました。レルテックは本年,販売チャンネル開発を目的として次の展示会に出展します。

(1) MEDICAL TAIWAN 2024年06月20日–22日https://www.medicaltaiwan.com.tw/en/index.html
(2) SPORTEC 2024−第1回リカバリーEXPO
2024年07月16日–18日
https://sports-st.com/recovery/
(3) Wellness Tokyo 2024年11月27日–29日https://wellnesstokyo.com/

電子商取引 (EC: Electronic Commerce) の開始

前述のHD21/HD11は医家向け医療機器ではないため,オンライン販売が可能になります。レルテックは本年中に国内向けのオンライン販売サイトを開設し,その後,海外販売(越境EC)も進めるつもりであり,現在準備中です。レルテックが考えるECの長所は次のとおりです。

(1) 代理店の経営承継が行われないときの,顧客が不利益を被るリスクとレルテックの経営リスク低下を図れる。
これまで代理店が廃業したとき,円滑な顧客引継が行われないこともあった。その場合,顧客サービスに支障を来すことになる。また代理店が廃業すると,それに伴いレルテックの売上は低下する。

(2) レルテックが各国毎に適正な小売価格を定め,当該価格で販売することによって,各国の高額な販売価格の是正を図れる。

(3) レルテック製品の情報提供や販売後サービスに係る品質均一化を図れる。

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